最終日結果:石川遼が10年ぶりの大会3勝目!26,702人のギャラリーがモチベーションに

2022年11月13日コラム


優勝を果たした石川遼選手

50回記念大会として開催された今年の三井住友VISA太平洋マスターズ。優勝を果たしたのは、第40回大会以来の10年ぶりの優勝となる石川遼選手でした。2010年(第38回)、2012年(第40,回)に続く大会3勝目となります。

最大瞬間風速は16.5メートル。最終日は時折強くなる風が選手を苦しめました。グリーンは最終日もツアーで屈指の速さとなるスティンプメーターで13フィート。太平洋クラブ御殿場コース特有の読みづらい風と硬くて速いグリーンが、近年稀に見る接戦を演出しました。

最終日、2位に3打差をつけ単独トップでスタートした蟬川泰果選手は、スタートホールでバーディを奪取。幸先の良いスタートを切りましたが、その後は3日目までのようなプレーができずスコアを落としていきました。

2位からスタートした星野陸也選手が10番ホールでバーディを奪い9アンダーで単独トップに。12番ホールでバーディを奪った石川遼選手が同じく9アンダーまでスコアを伸ばし、星野選手とトップに並ぶという展開になりました。

14番ホールでは石川選手が2打目を痛恨の池ポチャ。「突風がふいた感じでした。20ヤードくらいアゲンストを読んでショットしましたが、してはいけないミスをしてしまいました。今日の唯一のマネジメントミスです」とホールアウト後に振り返りました。

石川選手はこの14番ホールをダブルボギーとしましたが、続く15番ホールでバーディ。15番ホールでボギーをたたいた星野選手と8アンダーで再び並びました。その後は両選手ともにパープレーでプレーオフに突入しました。「15番、16番、17番と良いショットが続きました。特に17番は4日間で初めてワンオンができた」と、ダブルボギーの後でも石川選手は手応えを感じていたようでした。


後半のショットは良かったと振り返っていた石川選手

18番ホール(Par5)で繰り返し行われたプレーオフは1ホール目で決着がつかずに2ホール目へ。ティーショットでフェアウェイをキープした星野選手に対し、石川遼選手は左の林の中に打ち込んでしまいました。星野選手が有利な状況となりましたが、2打目をしっかりと林から出すと3打目でピン手前4メートルにつけるナイスショット。「18番ホールはイーグルを狙わずに常にバーディチャンスにつけることを考えてプレーをしていました。だからティーショットで左に打った後も、3打目でバーディチャンスにつければ良いので、大きなショックはなかったです」と振り返っていました。

一方で2打目をグリーン左のバンカーに入れてしまった星野選手は、3打目で寄らず、さらに4打目のカラーからのパットも入らずパーとしました。

入れれば優勝が決まる石川選手のバーディパット。「集中できていたし、いつものルーティーンで打てた」というパットは見事にカップイン。10年ぶりとなる大会3勝目を果たしました。


優勝パットを決めた直後の石川選手

4日間で26,702人のギャラリーが入った今年の三井住友VISA太平洋マスターズ。連日の大ギャラリーに優勝した石川選手は、「本当にモチベーションになりました。特にパッティングが楽しかったです。楽しんでいただけているんだなど感じることができました」と話しました。

優勝会見では、「もっと自分を磨いていけると思う」と話していた石川選手。本大会の優勝をきっかけに、さらなる成長を果たしてくれることが期待されます。


最後まで残ってくれたギャラリーに挨拶をする石川選手

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